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遊離残留塩素除去納入事例

弊社のろ過材を用いた残留塩素除去の実例を紹介します。
この現場は大阪府内の地下水を水道として利用するために、水道水質基準を超過していた鉄、マンガンを処理しています。浄水設備の全体を見ると、この現場では除鉄除マンガン塔で鉄とマンガンを除去してからRO膜で処理水をろ過しています。なおこの現場に設置しているRO膜は原水に含まれる蒸発残留物の低減を目的としています。
ただし、一般的なRO膜は残留塩素に弱いため、事前に残留塩素を除去しておかなければなりません。一般的にはチオ硫酸ナトリウムなどの還元剤の注入や、活性炭によるろ過によって事前に残留塩素を除去しています。 この現場では除鉄・除マンガン塔の処理後に活性炭で残留塩素を分解除去しています。

 

原水の水質

項目 単位 原水 除鉄除マンガン塔処理水 水道水基準
水種 地下水
場所 大阪府内
pH 7.3 7.3 5.8~8.6
mg/L 0.55 0.1未満 0.3以下
マンガン mg/L 0.25 0.02未満 0.05以下
濁度 0.3 0.1 2以下
色度 4 2 5以下
遊離残留塩素 mg/L 0 0.8 なし
蒸発残留物 mg/L 600 605 500以下

 

除鉄・除マンガン塔でろ過することで原水に含まれていた鉄やマンガンが除去されていますが、これらを除去するために次亜塩素酸ナトリウムを注入したため、処理水に遊離残留塩素が0.8mg/L見られていました。この残留塩素を活性炭で除去します。残留塩素を除去する場合、活性炭表面が酸化されることで脆くなりやすいことから、一般的には強度の強いヤシガラ活性炭を使うことが多いです。

 

一般的に活性炭による残留塩素除去のろ過速度はSV20h-1以下で使用します。
活性炭による残留塩素の除去のメカニズムは、残留塩素が活性炭を触媒とし、次亜塩素酸イオンや次亜塩素酸を分解する反応です。そのため原水の残留塩素が高すぎたり、ろ過速度が速すぎたりすると反応が十分に進まず、処理水に遊離残留塩素が流出されることがあります。
また2mg/Lを超える残留塩素を除去すると、残留塩素によって著しく活性炭が酸化されることで活性炭の強度が弱くなり、処理水に砕けた活性炭の粉末が流出することがあります。また、そのため、1mg/Lを超える残留塩素を除去すると『灰化』と呼ばれる現象が生じ、表面に灰化物質が生成して残留塩素が除去できなくなったり、吸着した成分を吐出する現象が生じます。活性炭塔入口の残留塩素の濃度は十分に管理しなければなりません。

項目 活性炭塔
ろ過器 φ2300mm×SH2440mm
ろ過材 充填量 (1塔当たり) 活性炭(TA-30N):1400mm
ろ過速度 LV8.7m/h
逆洗工程 逆洗:LV25m/h×10min
静置:3分
ろ過排水:LVm/h×10min
逆洗頻度 1日1回

上記のような活性炭塔を納入した結果、下表や写真のように残留塩素を完全に除去することができました。

左:ろ過塔入口、右:ろ過塔出口

項目 単位 ろ過塔入口 ろ過塔出口
pH 7.2 7.5
遊離残留塩素 mg/L 0.8 0

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